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働き方の多様化(多様性)を実現したい企業はどうするべきか?

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近年、注目度が増している「働き方改革」

2016年秋から、政府の「働き方改革実現会議」がスタートするなど、ここ最近、「働き方改革」に関する動きが活発になってきています。また同時に、各企業においても、少なくない人たちの中で「働き方」について考える機会が増えています。時代のさまざまな変化と共に、「働くこと」そのものに対する「意識」や「意味付け」の変化(多様化)が進んできたことも、働き方を意識する機会が増加した背景にあると考えられます。

振り返れば、安倍首相が「一億総活躍社会の実現」を掲げたのは、一昨年の秋のことでした。時代の要請もあり、性別(男性・女性)や年齢などを問わず、それぞれが自分自身のライフスタイル(生き方)に合わせて働ける社会(多様な働き方が可能な社会)に向けて取り組んでいく意識が高まりつつある今こそ、個人が自分自身の人生やキャリアについて考え、未来に向けてさまざまな形で実行していくべきタイミングといえるでしょう。

働き方の多様化において弊害となるもの

そして、この「働き方」を変えていくにあたっては、「企業」「個人」の双方が価値観(考え方)を変えていく必要があります。なかでも、それぞれの企業内に存在する常識(固定観念)が最も大きな弊害となっていることが少なくありません。それは、「働き方を変えることによって、それまで行ってきた業務(ビジネス)が上手くいかなくなるのではないか」という不安が、多くの組織(人)の中にあるからです。
もちろん、多少なりとも調整する案件は発生してきますが、その不安を乗り越えて(マインドを変えて)新たなチャレンジをしていかなければ働き方は変えられません。ちなみに、実際に働き方を変えてみた人の声では、それほど大きな弊害や損失は発生しなかった、ということが案外多く、よりよい仕事の仕方を追求する意味でも、どんどんチャレンジしていくべきでしょう。
新しい制度を設計することや仕組みを作ること自体は、それほど難しいことではありません。ただし、その制度や仕組みを運用していくにあたり、それに関わる人たちの中にある考え方(価値観)を変えられないがために、改革が暗礁に乗り上げてしまうことが多い、というのが実際のところです。

試験的にでも運用(導入)してみるべき

最近では、働き方改革に関するニュース(メディア)やセミナー・イベント・ワークショップ・研修なども多く開催されるようになりました。そして、このような機会を通じて、情報を得たり学んだりすることも、もちろん重要ですが、いずれにしても、社内で試験的に(まずは一部の組織だけででも)新しい働き方(運用)を始めてみなければ、何かが変わることはなく、変えることもできません。
そして、そのような「具体的な動き」が、それに関わる人々の意識や考え方を変化させていくことにもなるのです。「勤務時間」や「働く場所」、「取引先との関係」「外部パートナーとの連携」などをはじめ、自社の課題や今後の戦略を踏まえてチャレンジしてみることが、とにかく重要です。そして、それを行うことによって、新たな「流れ」が生まれてきます。
もちろん、社内(既存メンバー)だけでの運用が難しい場合には、社外(外部)の専門家やしかるべきキャリアをお持ちの方に相談し、力を借りることも有効でしょう。こうした働き方の改革をきっかけとして、新たなアイデアやイノベーションを生み出していくことができるかもしれません。





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【著者】
松本晃秀(リープクリエーション合同会社 代表)

リクルートグループを経て、株式会社電通にてメディア、エージェント業を学んだ後に独立。
「東証1部上場企業から中小零細企業までの500社」と「就職・転職・独立したい個人1000人」に会い、その経験をもとに「成長」「キャリア」「雇用」「独立」などをテーマとした個人発行として日本有数のオンラインメディア「21世紀独立論」を企画・運営。現在は、法人・個人のコンサルティングのほか、広告ビジネス、セミナー・講演なども行う。

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