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変わらなければならない局面で、企業が最も重要視すべきもの

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右肩上がりではない世の中 + 様々な変化!?

「右肩下がりの日本経済」と言われるようになって、もうしばらくになります。もちろん、詳細に見ていけば、右肩上がりと言っていい「業界」「ビジネス」「企業」というのもたくさんあるわけで、そういう意味では、画一的な成長がなくなっただけ、というのが実際のところでしょう。つまり、成長をつかめるかどうかは企業(経営者)次第、というのが現実であり、この現実を私たち一人ひとりが、しっかりと認識することからしか成長を実現することができない時代になったと言えるのではないでしょうか。また現在は、この状況にビジネスの「IT化」や「グローバル化」、「雇用(制度)の変化」、「人々の価値観の変化」なども加わって、より複雑化した環境に私たちは身を置いています。すなわち、それぞれの企業が自ら答えを模索することの重要性が、より増している時代になったと言えます。

捨てきれない「固定観念」の存在

ただ、状況に応じた判断や選択を行っていく上で、大きな弊害となりうるのが、「固定観念」です。人は誰しも、日々の経験を通じて、何かしらの「考え(価値観)」を持つようになります。もちろん多くの場合、それは少なくとも、その個人や法人にとって適切であることが多いわけですが、その「適切性」も、時間の経過とともに失われていくことが珍しくありません。あるときまでは有効だった方法・ノウハウや考え方が、環境の変化によって、まったく有効ではなくなることは、これまでも日常的に繰り返し起こってきたことです。ただ、その変化とは裏腹に、その考え(価値観)が固定化してしまうことが往々にしてあるのも事実。つまり、変えたほうがよい「考え」をなかなか変えられないケースが少なくなく、また、そのようであるのが私たち人間という生き物なのです。

「忖度(そんたく)文化」がマイナスに働きやすい今の時代を踏まえて

最近では、有名大企業の相次ぐ経営悪化や不祥事などが報道されていますが、前述のような「変わらなければならない局面」において変わらない(変われない)ことが、そのような望まぬ結果を招いていることが本当に多いように思います。特に、今のように様々な変化を敏感に感じ取り、ビジネス(経営)に速やかに反映させていく必要のある状況において、日本社会で日常的に見られる「自分より上位者の心情や立場を考慮し、その相手の良いように振る舞う」、いわゆる「忖度文化」はマイナスに働きやすいものではないでしょうか。もちろん、様々な事情や、ある種マネジメントの問題もありますので、これを一概に否定できるものではありません。とはいえ、これは重要なひとつの要素であると言えます。いずれにしても、「変わらなければならない局面」において最も重要なのは、然るべき「判断・選択」とそれに基づく「行動」ですから、社内外を問わず、そのための情報や意見を得られる体制づくりや人材活用に積極的に努めていくべきでしょう。とりわけ、人は異質なものに触れたときに、大きな影響を受け、変わるきっかけとなることが多いですから、そういう意味では、異なる世界(文化)で生きてきた人材を積極的に登用することは、企業が変化・成長するためには、非常に有効な手段であると思います。





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【著者】
松本晃秀(リープクリエーション合同会社 代表)

リクルートグループを経て、株式会社電通にてメディア、エージェント業を学んだ後に独立。
「東証1部上場企業から中小零細企業までの500社」と「就職・転職・独立したい個人1000人」に会い、その経験をもとに「成長」「キャリア」「雇用」「独立」などをテーマとした個人発行として日本有数のオンラインメディア「21世紀独立論」を企画・運営。現在は、法人・個人のコンサルティングのほか、広告ビジネス、セミナー・講演なども行う。

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