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営業代行は成果報酬型が良いのか|料金体系や固定報酬型との違いをご紹介

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自社の営業のみならず、営業代行会社に委託をして販路を拡大する術があります。営業代行会社には様々なスタイルがあり、営業課題に合わせたベストな活用方法が存在ます。その内容を解説していきます。

1.営業代行とは

1-1.営業代行サービスとは

営業代行サービスとは、自社の営業人員のリソースのみならず、他社の営業人員の活用や、他社が持つ販路を介して、販路拡大を図ることが可能となるサービスです。営業戦略の策定、開拓、商談、クロージングまでを一手に引き受け、自社営業人員の工数削減、経営への集中、営業戦略に必要なデータ収集などメリットが多くあります。近年の人手不足により、自社のサービスを広げるための人材が確保できない課題や、高まる市場感から採用費が用意できないといった課題を抱え、更には新型コロナウイルス感染拡大によるテレワークの普及で電話営業の工数対効果が大きく低下するなど、販路拡大に悩みを抱えている経営者が急増しています。営業代行サービスはそんな課題を解決するだけではなく、更なる事業成長の一翼を担う経営の選択肢です。

1-2.営業代行サービスを利用するメリット

自社の営業人員の工数を削減し、残業の抑制など働き方の改善や、本来集中させたかった業務への時間投資が可能となります。また、自社の営業人員では当たり切れなかった層の企業へのアプローチや、既にリードとして獲得しつつも、契約に至らなかった見込み客に対し、トップアプローチを仕掛けるなど営業ルートを変えることで成約に至る可能性が見込めます。多くの営業代行サービスが成功報酬での料金体系が可能となりますので、初期投資を抑えて利用できることも魅力の一つとなります。また、数々の企業の営業代行を請け負った営業のスペシャリストが集っていますので、即戦力性の高い人材を手早く確保することが可能です。/p>

2.報酬相場は料金体系によって異なる

2-1.料金体系

ここで営業代行会社の報酬相場について触れていきます。上述の通り料金体系がさまざまである為、一律に相場をお伝えすることは難しいですが、それぞれを紐解いて見比べられるような解説をしていきます。

2-1-1.固定報酬型

2-1-1-1.固定報酬型とは
まずは固定報酬型について。成果に関わらず、毎月、毎年など特定の期間内に定期的に費用が発生する仕組みとなります。営業代行会社が目標数を超えて実績を残した場合、定額以上の費用が発生しないことから、非常にメリットが大きいですが、目標数を下回った実績の場合、それでも定額分の費用が発生してしまうことにデメリットがあります。一方で現在の業界の一般的な考え方としては、毎月定額で費用が発生しているからこそ、何とか営業実績を残さなければいけない、という営業代行会社に心理作用する材料としても考えられています。後述する成果報酬型では、期間内に目標数を設定することは多くなく、あくまで成約した場合にのみ費用が発生する性質のため、営業代行会社としては他の複数商材と交えて、確率論で営業を仕掛けてしまう実態も考えられます。つまり、多数並べられた中から何れか興味があるものを選んでください、というスタイルでアプローチをされてしまい、なかなか個社の商材訴求がなされないケースもあります。その点固定報酬型では、敵的な費用が発生している分、個別で営業される機会が作られやすい特性があります。また、成約が圧倒的費用基準である成果報酬型と比較して、期間が費用基準になる固定報酬型では、営業代行会社がチームの編成がしやすく、組織立てて取り組んでもらいやすいということもあります。仮に成約が実現されなくとも、得られるデータが多く、次に繋げるヒントを得られることも強みとして考えるべきでしょう。

2-1-1-2.報酬相場
営業商材や難易度、人員体制や期間によって様々ですが、1名の営業人員を活用するのに凡そ50万円~70万円を見込んでおくと良いでしょう。成功報酬と違い、予算設定がしやすいことから、初めて営業代行会社を利用するうえでは、シンプルで馴染みやすい考え方であり、相場であると思われます。また、専門領域に特化した営業代行会社の場合、前述の限りではなく、80万円~120万円の相場観となります。費用が割高になる分、その道に強く、知見がある営業が取り組みますので、場合によって成果に繋がりやすいものです。量と質という考え方では、質を重視できる料金体系と言えるでしょう。

2-1-2.成果報酬型

2-1-2-1.成果報酬型とは
成果報酬型は、目標とする成果に至った時点で費用が発生する報酬体系です。利用するうえで初期費用が掛からないケースが多く、ローリスクで利用することが可能です。一方で、固定報酬型と比較すると1件当たりの成約単価に換算すれば割高な傾向があります。そのため、利益率などを意識したうえで選択することが必要でしょう。また、固定報酬額の説明で触れたように、成果報酬型であるからこそのデメリットが存在しますが、営業代行会社も成約しなければ自らの収入も得られない、営業元と共同体のような観点があることから、成約までの道筋を当事者として設計し、責任感を持って取り組んでもらえることが強みでしょう。また、固定報酬型は目標以上の成果を残しても、定額費用しか得られないことから、目標前後に収まるように稼働を調整する可能性も考えられますが、成果報酬型では当然ながら成果が出れば出るだけ営業代行会社にとってもプラスになるため、爆発的に成果がでることも考えられます。固定費が発生しない分、代行会社にとっても力を入れるべきかどうかという判断を最初から行う必要があり、見立てが厳しい場合も率直な反応があることから、会社選定に時間を浪費することなく進められます。また、費用発生のポイントをどこに設定するかも決めることが可能です。例えば、多くは商談成立時点やクロージング成功時点でのカウントとなり、組み立て方は様々です。

2-1-2-2.報酬相場
成果報酬型の相場についてもケースバイケースの概念がベースとなり、費用発生をどのポイントに設定するかで変動しますが、商談成立を基にカウントをする場合は1件の商談につき約3万円が平均額となります。一方、クロージング成功時点でカウントをする場合は、1社につき100万円というケースや、売上金額の40~50%を設定するケースが多くあります。また、成果報酬型の料金体系は細かいところまで設定しているケースも多く、例えば営業元の成績が目標の130%以上の場合に、目標から超過した分のうち40%を報酬とするケースや、1社の売上金額が600万円以上で着地した場合のみ1社の成果の報酬を一律500万円とする、といったケースもあります。こちらは営業代行会社が同意してこそ成り立つような体系ですが、場合によってはこういった細かい設定まで調整が可能な会社もあります。何が一番に営業代行会社のモチベーションを高められる内容なのか、という観点も必要でしょう。

2-1-3.複合型(固定報酬型+成果報酬型)

2-1-3-1.複合型とは
上述の固定報酬型と成果報酬型を組み合わせて併用することも可能です。このケースについて、割と多くの営業代行会社がモチベーション高く取り組むことが可能となり、質と量をどちらも担保していきたい場合に非常に有効でしょう。固定報酬型の要素として、目標設定をしつつ、目標を超えた分の成果があった場合はその分のインセンティブを設定する考え方です。固定報酬として設定するのはあくまで必要経費のみ、ということも、完全成果報酬では他の商材と差別化がされないという課題感から必要経費以上に固定報酬を設定することもあります。

2-1-3-2.報酬相場
複合型の場合、固定報酬型よりも固定分を抑えて設定されることが多く、平均的には1人員当たり30万円前後となります。成果報酬分の相場は上述の通りとなりますので、このイメージを合わせて考えると費用感が掴めると思います。成功報酬型に魅力を感じつつも、デメリットが気になるといった場合、またその逆のケースで利用を検討すると良いでしょう。

2-1-4.『成果報酬型』と『成功報酬型』の違い

成果報酬型と成功報酬型では費用の発生するポイントが異なります。成功報酬は最終的な結果に基づいて計算される報酬で、成約件数や売上実績に対しての報酬が主な考え方です。一方で成果報酬は最終的な結果に基づかない場合でも発生する報酬です。つまり、アポイント設定数や開拓件数、架電数や宣伝数など、中間プロセスの件数や実績に応じて報酬が支払われます。この成果報酬型と成功報酬型を上手くハイブリッドさせて組み合わせることも、この仕組みを活用するうえで重要なファクターとなります。成果報酬だけでは、最後のクロージングに力を入れてもらえないという不安があり、成功報酬だけでは必要以上に一極集中な営業活動をされてしまう不安が考えられます。この両方を払しょくできるのが成果報酬型と成功報酬型の併用となります。

3.営業代行を頼む前に確認するべき3ポイント

3-1.料金体系を確認する

営業代行サービスを行う企業には大きく二通りの料金タイプがあります。一つ目に固定報酬型のスタイルです。固定報酬型は毎月固定で費用が発生し、契約体系に寄りますが、多くが件数に応じない料金設定になります。つまり、営業目標を超えて実績を残しても定額を超えた費用が発生しないというメリットがありますが、逆に言えば営業目標をクリアできずとも、定額分の費用が発生するデメリットがある仕組みです。二つ目に成功報酬型のスタイルです。固定報酬型とは反対に、毎月固定の費用が発生せず、目標到達時点で費用が発生する仕組みです。その為、実績に応じた費用対効果を担保することができます。また、営業代行会社も成果が生まれないと業績に繋がらないことから営業代行会社の方で戦略の創意工夫が施され、結果にコミットした動きを取ってくれるのが最大のメリットです。

3-2.相見積もりをとる

同じように営業代行サービスが乱立する今日、それぞれに強みや弱みがあり、そして料金体系にも細かく違いがあります。相見積もりを取ることで、自社の営業がどの会社にフィットしているのか見定めることができます。例えば、領域に強みを持った会社であれば、特定の企業群に対しての効果的なアプローチ方法や、どのようなトークスクリプトなら成約に繋がりやすいかなどのノウハウを持っていますが、会社としてその領域や企業の研究、販路の維持をする必要があり、固定報酬型の体系が多いか、もしくは相場よりも高い成果報酬型で設定されています。一方で相場よりも低い料金帯で設定された成果報酬型の会社は、人海戦術に強みを持ちますが、得意領域に絞らず、広く浅いアプローチを可能にした傾向があります。

3-3.現在の営業課題を明確にする

上述の通り、営業代行会社にも強みと弱みが存在し、それに合わせて料金体系が細かく異なってくるため、まずは自社の営業課題を分析し、そこに適切なアクションが取れる営業代行会社を見極める必要があります。自社の営業課題の分析方法としては、現時点で収集されている営業データを、あらゆる切り口で研究する必要があります。例えば、エリアや業界、単価、年齢、時期、市場や競合についてです。これら複数のセグメントで自社の営業データを分析することにより、自社の得意ゾーンがどこか、自社の弱みとする部分がどこかが少なからず浮き彫りになります。凡その営業代行会社ではここまでの分析で依頼先を特定することができますが、更に効率的に、よりフィットした会社を選定するのであれば、強みを伸ばしていきたいのか、弱みをカバーしていきたいのか、量を重視するのか、質を重視するのか、営業戦略におけるプライオリティを設定し、営業代行会社を利用した先のゴール設定を行うべきです。そうすることにより、相見積もりを取ったときの料金の違いだけではなく、各社のゴールまでの考え方やプロセスの設定の仕方、モチベーションの高低差を実感できます。営業課題が分からないからこそ代行会社にお願いをしたい、という考え方も可能ですが、より効果的に利用するために、自らでできるところまでの分析をして、戦略を立てておくことが重要です。

4.安定した報酬となる固定報酬型がおすすめ

4-1.予想以上の成果でも追加費用が不要

固定報酬型のメリットとして、予想を超えた成果であっても追加費用が不要という点があげられます。もちろん成果報酬契約を組みこんでいない場合に限ります。単純な固定報酬型のみの設定であれば成果がどのような着地になっても従来通りの費用で済みますので、逆を言えば予想以下の成果でも費用は発生するということになります。少なくともこの水準は達成できるであろう、という見込みを十分に分析すること、そして固定報酬型で契約を行う場合は営業代行者のモチベーションをとにかく高く維持することを心掛ける工夫により、想定よりも高いコストパフォーマンスを発揮することができます。

4-2.期間契約のため、積極的にリソースを注力してくれる

成果報酬型の場合、成果の分だけ報酬が発生しますので、営業代行者の稼働意欲をシンプルに突く要素になりますが、一方で固定報酬型は、契約期間内に決まった固定費が発生することから、営業代行者の心理状態としては「固定費が発生している分、動かなければ!」という意識に繋がり、成果報酬よりも稼働意欲を促進するケースも考えられます。また、成功報酬はかかった費用分を後で回収する、という考え方になりますが、固定報酬型は先んじて投資を行い、成果を回収していくフローとなります。つまり、石橋を叩いて渡るような動きではなく、スタートダッシュを切りやすい報酬形態と言えるでしょう。

4-3.顧客の反応や活動状況などの報告を受けられる

成果報酬の場合は、成果が生じた際にのみ費用が支払われることから、基本的には成功報告が中心となるやり取りとなります。一方で固定報酬型の場合は契約期間の考えが強い性質のため、契約期間中の良い報告も、マイナスな報告もキャッチしやすい傾向にあります。営業戦略やサービスの内容などブラッシュアップをするなかで、プラスもマイナスも両面から見直し、改善を図っていくための、情報収集ができるということです。

5.営業代行をお探しの方は、まずはマイナビ顧問にご相談ください

以上のように様々なバリエーションで営業代行会社が存在しており、どこにどう依頼するかで結果が大きく変わってきます。単純にお願いして結果を待っているだけでは上手く利用することは難しいでしょう。まず、どこに向かいたいのか、いつまでにどんな成果が必要なのかという根幹の営業戦略を軸に、足りない部分を埋めていくことが必要なのか、伸びているところにより力を入れていきたいのか、自社の状況に適合した動き方ができる営業代行会社に依頼していくことが重要です。また営業代行会社の強みや弱み、料金体系の仕組みなどをしっかりと分析し、見極めていくことが必要です。

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